親知らず抜歯とドライソケットextraction

激しい痛みを伴うドライソケット

親知らずに限らず、抜歯後の痛みで最もひどいのがドライソケットです。このドライソケットになると痛み止めを飲んでも効かないくらいジンジン痛みます。

ドライソケットとは?

ドライソケットは、その名の通り、抜歯した穴が乾いている状態です。通常は、抜歯した穴に血液が溜まってかさぶたになります。しかし、このかさぶたが流れてしまった状態をドライソケットと呼びます。
親知らず抜歯後、続く痛みはドライソケット。

ドライソケットの原因

指でさわってしまう

親知らずを抜歯した部分は、どうしても気になると思います。不潔な指で触ってしまうと細菌が感染を引き起こしてしまい、ドライソケットになる場合があります。
例えば、患者さんの中には、抜歯した部分に白い物が、見えたので、それを指でとってから、痛みが増してきたという患者さんがいらっしゃいました。これは、白い=かさぶたですので、これを取ってしまうと、治りが悪くなり、しかも、骨が露出するので、ドライソケットとなってしまいます。
指でむやみに触らないのは、もちろんですし、気になる事があった場合は、電話で確認するようにしてください。

うがいでかさぶたを流してしまう。

抜歯後に処方するうがい薬ですが、「軽めにゆすいでください。ブクブクゆすがないでください。」と患者さんには、お伝えしますが、患者さんによって、この程度が違うんですね。ゆすいだ事により、抜歯した穴にたまった血液を流してしまい、ドライソケットになるケースが非常に多いです。
ある患者さんは、「唾液の中に出血が混ざっていたので、出血が止まるまで、ゆすいだら、痛みがひどくなってきた。」とおっしゃっていました。
2日から3日、唾液の中に出血が混じる程度は、問題ありませんと伝えるのですが、唾液の中に血液が混じっていると出血が多く感じてしまい、圧迫止血ではなく、ゆすぐくことで出血が止まると判断してしまう患者さんがいらっしゃいますが、それは、逆効果になります。
ゆすいでも出血は、止まりませんし、ドライソケットになってしまいます。
ドライソケットの原因で、1番多いのは、うがいになりますので、覚えておいてください。

穴が気になり、吸ってしまう

親知らずを抜歯後、食事をすると、抜歯した穴に食べ物が詰まる時があります。これを吸い出す動作を行いますと、穴にたまった血液までもが、吸い出されてしまい、ドライソケットになります。
食事がとりにくいということで、ゼリーなどを食べる際の、吸い込む動作でも、抜歯した穴の血液のかさぶたを、吸ってしまうので要注意が必要です。ある患者さんは、「食後に米粒が穴の中に入り、気になって指でとろうとしたらとれずに、つまようじでもとれなくて、食後にずっと吸う動作をつづけていたら、痛みが増してきました。
抜歯した穴にたまった血液を吸ってしまい、骨がむき出しになったドライソケットになります。抜歯後は、穴が気になると思いますが、やはり、できるだけ触らないように気をつけましょう。

舌で触ってしまう

親知らず抜歯後は、糸で縫合しますので、抜歯した部位が気になると思います。これは、どうしてもあります。しかし、気になって舌で触ってしまうと、感染の原因に繋がります。細菌感染をしてしますとドライソケットとなりますので、注意が必要です。
食後の抜歯した穴に食べかすがつまってしまった場合も同じようなことが言えます。気になって舌で触ってしまった場合に、細菌感染する可能性が高くなりますので、ドライソケットになりやすいです。
抜歯した部位は、舌で極力触らないようにしましょう。

喫煙

タバコを親知らずの抜歯後に行うと、歯肉への血流が悪くなります。
血流が悪くなると、抜歯した穴に血液がたまりませんので、ドライソケットの原因となります。
親知らずの抜歯後は、最低でも抜糸までは、禁煙をしてもらい、ドライソケットにならないように注意してください。

刺激物や硬い食べ物を食べる

刺激物を食べますと、親知らずを抜歯して、炎症性の反応が起こっている部位が、さらに炎症を起こす事につながります。
これは、ドライソケットの原因にも繋がりますので、注意が必要になります。
硬い食べ物で、抜歯した部位を傷つけてしまうと、傷口が開いたり、炎症がひどくなります。
これにより、ドライソケットの原因となります。
親知らず抜歯後は、抜糸まで、栄養分の高い、柔らかい食事を心がける必要があります。
例えば、ヨーグルト、おかゆ、お茶漬け、鶏肉の柔らか煮、温野菜、蒸した鶏肉などなどです。

ドクターの技術

抜歯をする前に、CTを撮影して、親知らずの方向や根の曲がりなどを確認して、侵襲の少ない抜歯を心がける。
親知らずの抜歯をする際に、骨などを削る量を少なくして、短時間で抜歯をする方が、ドライソケットになる可能性が少ないです。

ドライソケットの症状

抜歯後3日後から痛みがひどくなる。

通常、抜歯をおこっなってから、48時間後が腫れのピークになります。
その後、痛みも腫れも日に日に、おさまってきますが、ドライソケットの場合、この後に痛みが、増してくる事が特徴としてあります。
通常は、傷が閉じて治癒していきますが、ドライソケットの場合、傷が開いて、血液のかさぶたが流れますので、治癒の過程をとらずに、痛みが増していきます。

食事の際の痛み

痛みの特徴として、食事や呼気により、鋭敏な痛みが走ります。じっとしていても痛みが続く感じです。
熱い物や冷たい物で特に痛みを感じます。
このような痛みを感じた場合は、すぐに歯科医院を受診するようにしましょう。
痛みを我慢していても、ほとんどのケースで、痛み止めを必要とするくらいの激痛があります。
無理をせずに、痛み止めを服用して、歯科医院を受診しましょう。

ドライソケット処置

抜歯した穴に再出血を促す

血液のかさぶたを流してしまい、骨がむき出しになっていますので、麻酔を行い、もう一度、出血を促します。
出血をさせる事により、もう一度、かさぶたを作る作業をすることで、痛みが軽減して、治癒していく過程をとることになります。
ほとんどのケースで、再出血を促すことにより、痛みがなくなっていきます。この際に、初めは麻酔が効きにくい場合があります。

抗生物質ガーゼをつめる。

抜歯した部位が、細菌感染を起こしている場合は、抗生物質入り軟膏ガーゼを穴に埋め込み、感染を防いでいきます。
ガーゼを定期的に変えることで、感染がなくなりますので、痛みもなくなり、楽になっていきます。

ドライソケットを予防するには?

抜歯前の体調を整える。

抜歯の際に、体力が低下していると、細菌感染を起こす、可能性が高くなります。
細菌感染を防ぐためにも、体力低下を防ぎましょう。
良く睡眠をとり、栄養のある食事を心がけ、健康な生活を送ることにより、体調を整えましょう。

抜歯前に口の中を清潔に保つ

抜歯後に、細菌感染を起こす原因の1つに、口腔内の細菌数もあげられます。歯ブラシが上手くできておらずに、口の中が汚い場合は、感染のリスクが高くなります。歯ブラシだけではなく、フロスなどを行い、口の中を清潔に保ちましょう。
歯周病の状態が、ひどい場合も、同じことが言えます。親知らずを抜歯する前に、歯石を除去して、歯周病菌が少ない状態を、維持する必要があります。いずれにしても、お口の中を、普段から清潔に保つことにより、健康維持にもつながりますので、親知らずを抜歯を期に、歯ブラシの方法を見直してみる良い機会かもしれません。

抜歯後注意を守る

親知らず抜歯後注意の中で、最も注意しなければならないのは、ゆすぎすぎないということです。ドライソケットになる患者さんの70%は、このゆすぎすぎによるケースです。
抜歯後に血液のかさぶたを流さないことが、最も、重要だということに注意してください。決して、出血があるからといって、何度もゆすがないように注意しましょう。

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※親知らずキャンセルポリシー

親知らずの抜歯は、60分と非常に長い時間を予約でおとりします。基本的に60分以上の時間がかかることはありませんが、あらかじめ何が起こっても良いように長めの予約時間にしております。当日のキャンセルや無断キャンセルは、なさらないよう、何卒、よろしくお願い申し上げます。
キャンセルの場合は3日前までに電話連絡ください。スムーズな親知らず抜歯への皆様のご協力何卒よろしくお願いします。

一般的な親知らずの抜歯費用
生え方 抜歯費用
真っすぐ 初診料約3,200円 +
処置代約1,500円 +
薬代500円
約5,200円
斜め 初診料約3,200円 +
処置代約2,000円 +
薬代500円
約5,700円
真横 初診料約3,200円 +
処置代約4,500円 +
薬代500円
約8,200円
※親知らず抜歯のリスク・副作用等
  • ①当日に抜歯できない場合がありますので緊急の場合はお電話でご相談ください。
  • ②抜歯後に腫れる期間を考慮したスケジュールを立ててください。 抜いてから4日間は腫れ、通常の状態に戻るには約7日間〜10日間かかります。
  • ③抜歯後2〜3日間は唾液に血が混ざります。 会議や発表、イベントがある場合は予約をお控えください。
  • ④抜歯後ドライソケットなどで痛みが続く場合があります。 ドライソケットになった場合は治るのに10〜14日間かかります。 抜歯前に注意点を詳しくお伝えします。

親知らずの抜歯 治療例